ケネス・タナカ[編著]
定価3,300円(税込)
A5判 344ページ 並製
ISBN978-4-903281-31-5 C1015
「信じる宗教」として捉えられてきた親鸞の思想だが、その本質は極めて多面的で重層的なものである。
初期仏教や大乗仏教で重要視されてきた、「智慧」「主体性」「社会性」に焦点を当てて13名の研究者が多様な見解を試みる。
【目次】
<序論> ケネス・タナカ
<Ⅰ智慧>
◎第一章 小川一乗 釈尊の「証」から親鸞の「真実証」へ――愚の自覚を生む智慧
◎第二章
藤 能成 仏道としての浄土真宗――「信心の智慧」の意味
◎第三章 前田壽雄 親鸞における智慧
◎第四章 田中無量 親鸞における「智慧」の構造の原点――世親・曇鸞の浄土教における「智慧」
◎第五章 ケネス・タナカ 親鸞における信心の智慧の側面――体験的視点
<Ⅱ主体性>
◎第六章 武田龍精 親鸞浄土仏教における阿弥陀如来と凡夫存在の入不二的関係論
◎第七章 デニス・ヒロタ 親鸞浄土教におけるホーリズムとその意義――ハイデガー哲学に照らして
◎第八章 川添泰信 親鸞における人間様態の問題――三哉が明かすもの
◎第九章 渡邊了生 親鸞が語る「自力」概念の基底とは――「信罪福心」
◎第十章 斎藤信行 親鸞から覚如へ――菩薩としての主体の放棄
<Ⅲ社会性>
◎第十一章 末木文美士 『教行信証』における往相・還相の問題
◎第十二章 加来雄之 如来の智慧のなかに生きる意味――還相回向と仏身仏土
◎第十三章 大來尚順 親鸞とエンゲージド・ブディズム――「非僧非俗」の再解釈
【著者紹介】
◎ケネス・タナカ(武蔵野大学教授)
◎小川一乗(大谷大学名誉教授)
◎藤能成(龍谷大学特任教授)
◎前田壽雄(武蔵野大学非常勤講師)
◎田中無量(龍谷大学元非常勤講師)
◎武田龍精(龍谷大学名誉教授)
◎デニス・ヒロタ(龍谷大学名誉教授)
◎川添泰信(龍谷大学教授)
◎渡邊了生(龍谷大学・相愛大学非常勤講師)
◎斎藤信行(龍谷大学特任講師)
◎末木文美士(東京大学名誉教授)
◎加来雄之(大谷大学教授)
◎大來尚順(武蔵野大学仏教文化研究員)