ケネス田中[編著]
定価1,870円(税込)
四六判 224ページ 並製
ISBN 978-4-903281-37-7 C0015
仏教が理想とする「慈しみ」は、「自利利他」という教えの中の、「利他行」の実践をもって実現される。
「本当の自利利他とはどんなものなのか?」
仏教の専門家が5つの視点からその意味を解説する。
【目次】
Ⅰ 仏教を貫く自利と利他(ケネス田中)
Ⅱ 初期仏教における利他(新作慶明)
Ⅲ 自利利他の難しさを考える(長尾重輝)
Ⅳ 菩薩と凡夫(小山一行)
Ⅴ 現代日本における利他(日野犀慧運))
【著者紹介】
◎ケネス田中
武蔵野大学名誉教授。スタンフォード大卒、東京大学インド哲学科修士課程修了、カリフォルニア大学人文科学研究科博士課程修了。哲学博士。カリフォルニア大学助手、米国仏教大学院大学(Institute of Buddhist Studies)准教授を経て、1998~2018年武蔵野大学教授を務める。仏教学、浄土教、アメリカ仏教を専門とする。アメリカ仏教の日本での第一人者。国際真宗学会前会長。日本仏教心理学会前会長。 著書に『アメリカ仏教』、編著に『仏教と気づき』、『智慧の湖-親鸞の智慧・主体性・社会性』 (いずれも武蔵野大学出版会)などがある。2017年度第27回中村元東方学術賞受賞。2018年4月NHKテレビ番組「こころの時代」に出演。
◎新作慶明
武蔵野大学講師。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。オーストリア科学アカデミーアジア文化・思想史研究所客員研究員を経て現職。専門分野はインド大乗仏教、中観思想。
◎長尾重輝
武蔵野大学講師。大谷大学大学院博士後期課程満期退学。京都光華女子大学真宗文化研究所、武蔵野女子学院中学高等学校を経て現職。専門はインド仏教(唯識)。著書に『唯識という思想』(自照社出版)などがある。
◎小山一行
武蔵野大学特任教授。東洋大学大学院文学研究科(仏教学専攻)博士課程単位取得満期退学。文学修士(東洋大学)。筑紫女学園大学教授、同学長を経て現職。研究領域は仏教学、浄土教、親鸞の思想研究など。 著書に『釈尊の道‐その生涯と教え‐』『親鸞のいいたかったこと』『高僧和讃に聞く』(いずれも山喜房仏書林刊)などがある。
◎日野慧運
武蔵野大学講師。東京大学大学院人文社会系研究科修了。博士(文学)。専門はインド仏教、大乗経典研究。共著に『朝日おとなの学びなおし!お経で学ぶ仏教』(朝日新聞出版)、翻訳・共著に『フリードリヒ・マックス・ミュラー 比較宗教学の誕生』(国書刊行会)などがある。